暮らしを醸す。 蔵めぐり 東かがわ市

暮らしを醸す蔵めぐり 醤油のブレンドからアートまで!老舗醤油蔵「かめびし屋」

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東かがわ市にある「かめびし屋」は、1753年から続く醤油蔵。創業以来続く伝統製法「むしろ麹法」を使った醤油は、まろやかでコクや深みがあり、どんな料理に使ってもいいと評判です。蔵では商品の購入はもちろん、醤油のブレンド体験や特製醤油を使ったうどんの提供、アーティスト・流政之、川島猛両氏が手がけた部屋など見所がいっぱい。醤油の香りに誘われて、東かがわ市まで行ってきました。
こちらの真っ赤な壁の建物が「かめびし屋」。近くに来ると香ばしい醤油の香りが漂ってきます。
最初に受付を済ませます。今回申し込んでいたのは、My醤油づくりと見学コース。まずは醤油づくり体験へ。体験の場所は長い歴史を感じさせる蔵の奥にありました。
体験では、かめびし屋伝統の「むしろ麹法」についてのDVDを観た後、にがり入りのうすくち、こいくち、三年醸造、減塩の4種類の醤油をブレンドして、自分好みの味を作り上げます。
4種類の醤油は、旨み・塩味の強さなどそれぞれに個性があって、好みの醤油味にするのは結構難しかったですが、楽しみながらブレンドすることができました。
200mlになったらボトルに詰めて、スタッフの方がフタを閉めてくれます。これで持ち帰りも大丈夫。
名前を書いたラベルを貼って完成です。色々な色のペンや、マスキングテープなども用意されているので、かわいくデコレートしてみました。
次はもろみ蔵の見学です。蔵の入口は、先ほど醤油をブレンドした場所から、細い階段を上った先にありました。
こちらがもろみ蔵の中。もろみがゆっくりと熟成されている桶に、ギリギリまで近づくことができます。
周りを見渡すと、壁も柱も菌がびっしりついて岩のようになっていました。この蔵に住み着いているこれらの菌が発酵に関与しているのだそう。
訪れた3月の中旬は麹の仕込みの時期だったので、特別に麹室も見せていただきました。かめびし屋では、むしろ(藁やイグサなどの草で編んだ敷物)の上で大豆と小麦を麹にする「むしろ麹法」の伝統を守りつつげています。美味しい醤油ができる反面、非常に手間がかかるのが特徴。「かめびし屋」は、1753年の創業以来、「むしろ麹法」を守り続けてきた日本で唯一の蔵元です。
もろみ蔵の後は、アーティストが手がけた部屋を見学。ひとつ目は、彫刻家・流政之氏によってデザインされたゲストルーム「流ワールド」です。元は畳敷きだった座敷を、畳を一部残してタイル敷きの土間に。外の縁側は石畳に変更しました。ガラス越しに見える庭と相まって、しばらく眺めていたくなる空間です。
室内には、流氏の作品や、流氏がセレクトした、チャールズ・イームズ、ジョージ・ナカシマ、アウグスト・トーネットの名作チェアを配置。流氏自らが作った椅子も展示されています。
次は現代アーティスト・川島猛氏が作品のひとつとして取り組んだ「川島ワールド」。部屋はこの真っ赤な蔵の中にあります。
蔵の2階へ上がると、そこにはモダンな空間が広がっていました。ポップな色使いに間接照明、壁紙も川島氏のデザインです。
壁には川島氏の絵も飾られていました。
1階は、元々蔵の中にあった古い道具たちの展示室ですが、テーブルの上には川島氏の作品が飾られていました。
一通り見学を終えた後に、食事をいただきました。メニューは「もろみうどん」。うどんの上に乗っているもろみをダシに溶かすと、濃厚なもろみの香りと旨みが堪能できます。梁がむき出しになっている食事スペースもいい雰囲気。現在食事は日曜のみになっているので、訪問の際はご注意を。
せっかく醤油蔵に来たから、直売ショップでお土産を買って帰りたいもの。かめびし屋は、伝統を守った醤油造りだけでなく、醤油を使った調味料やお菓子などの製品開発にも積極的に取り組んでいるため、豊富な品揃えです。
ビンに入っているのは先ほどのMy醤油づくりで使った、うすくち、こいくち、三年醸造、減塩の4種類の醤油。特に三年醸造は、3年の時をかけてじっくり熟成させた再仕込み醤油で、醤油本来の旨味のバランスが抜群。塩辛くないマイルドな口あたりが特徴です。大きなボトルは「もろみ醤油」。辛口のこいくち醤油に、もろみを残している珍しい醤油で、ラベルは流政之氏のデザインです。
色とりどりのボトルに入っているのは、フリーズドライ醤油「ソイソルト」。塩とも醤油とも違う新感覚のシーズニングで、振りかけると醤油がふんわりと香ります。
ソイソルトを使った醤油チョコ「次助」と「醤油チョコナッツ」。こだわり醤油を使ったあられ「かめびししょうゆ娘」もおすすめ。
川島猛氏デザインの「マイしょうゆボトル」も人気です。
そのほか、土産物売り場には醤油職人が着るハッピと前掛けのサンプルが置いてあり、自由に試着することができます。
蔵の向かいには、築約100年の古民家をリノベーションしたゲストハウス「かめびし邸」もあって、そちらで宿泊も可能。※室内写真はかめびし屋提供
古き良き伝統を守りながら、新しいことにも挑戦し続けている醤油蔵・かめびし屋はいかがでしたか。体験・見学・グルメ・ショッピングから宿泊まで、見どころ盛りだくさんで、ゆっくりと過ごすことができました。
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かめびし屋
※醤油づくり体験は、3日前までに要予約
営業時間 10:00-17:00(食事は日曜日の11:00-15:00)※新型コロナウィルス対策で短縮営業中
定休日  水曜日・土曜日
住所   香川県東かがわ市引田2174
電話番号 0879-33-2555
http://kamebishi.shop
料金  My醤油づくり1,500円(1名様)、My醤油づくり+見学コース2,000円(1名様)、見学コース(もろみ蔵・流ワールド・川島ワールド)1,000円(1名様)(多人数による割引あり)
所要時間 My醤油づくり約60分、見学コース約60分

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