必見必食! ときめきグルメ 高松市

解禁!オリーブハマチのづけ丼

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温暖な気候に恵まれた香川県は、1908(明治41)年に小豆島において日本で初めてオリーブの栽培に成功して以来、生産者が努力を重ね、今では国産オリーブ果実の9割以上を生産する産地として知られています。また、オリーブは香川県の県花・県木にもなっています。香川県産オリーブは、オリーブオイルに加工されるほか、採油後の果実や葉も活かされており、葉の粉末や絞り果実を飼料にした、ブランド魚やオリーブ畜産物なども多数生まれています。そんなブランド魚の一つであるオリーブハマチは例年9月中旬に販売が解禁になります。
実は、香川県はハマチ養殖の発祥の地でもあります。日本で初めてハマチの養殖に成功した野網和三郎の生誕100周年とハマチ養殖80周年が重なった年である2018年に香川県と県内の水産関連機関が共同開発して誕生したのがオリーブハマチです。オリーブの葉に豊富に含まれる抗酸化作用の強いポリフェノールがハマチの酸化や変色を抑え、脂ののった魚体でもさっぱりとした味わいと軽やかな風味が特徴です。そんなオリーブハマチを使った絶品のづけ丼が高松市牟礼町にある「道の駅 源平の里 むれ」(以下、道の駅)で期間限定で食べられると聞いて訪ねてみました。
オリーブハマチのづけ丼が食べられるのは、敷地内にある「海鮮食堂 じゃこや」です。香川県産の野菜や魚介を中心に使い、地元のお母さんたちが調理する料理は好評で、平日でもオープン直後から待ちかねたように多くの人が訪れます。
こちらの店は毎日60品目以上のおかずの中から、自分で選んでいくセルフ方式。和え物、煮物、揚げ物、焼き物、刺身やサラダなど、季節を感じる料理や香川県の食材をつかった料理の小鉢がずらりと並んでいます。
かぼちゃとあんこの煮物や酢鰤(すぶり)など、食べたことのないものや珍しいおかずがたくさん並んでいて驚きました。食べてみたいものが多く、選ぶのに時間がかかります。最後に食べたい丼を注文してお会計をします。今回はもちろんオリーブハマチのづけ丼を注文しました。

店内は、木を基調としていて、地元の小学校で実際に使われていたという懐かしい机と椅子の席もあり、あえてこちらに座る方も多いそう。壁や柱には魚モチーフにしたアート作品が飾られています。
 
オリーブハマチのづけ丼は、ご飯の上にオリーブハマチがぎっしりと並べられた贅沢な一品です。スタッフの方曰く、オリーブハマチのづけは、時間が経つとご飯の熱で食感や味わいが変わっていくので、まずひとくち味わい、その後の変化を楽しむのがポイントだそうです。
オリーブハマチのコリコリとした食感は新鮮さの証。お店オリジナルのたれがハマチの脂の旨味を引き立て、コクがありつつもさっぱりと食べすすめることができます。卵の黄身を絡めると、また違った味わいで最後まで飽きずに味わうことができます。
小鉢にも一品ごとに香川県の魅力が詰まっています。
香川県内で獲れた鰤を使った「酢鰤(すぶり)」や、
あんこが好まれる香川県らしい「かぼちゃのいとこ煮」。甘めの優しい味付けです。
瀬戸内海で獲れたというちりめんじゃこには、醤油を少しかけていただきました。
この他にも、お店の名物の丼があります。
それが「道の駅 源平の里 むれ」付近から望むことができる五剣山を模して生まれた巨大天丼「天丼 五剣山」です。
天ぷらのネタにはアスパラガスやなす、あじ、あなごなど地元でとれるものを主に使用。香川県のうどん店ではしばしば見かける金時豆天など13種類ほどが盛られています。味噌汁のわかめも地元産を使っているそうです。かなりボリュームがあるので、シェアする方が多いそう。揚げたてふっくらの天ぷらは、サクっと軽い食感で甘辛いたれが程よく絡みます。
 
瀬戸内海の恵みを存分に味わった後は、香川県さぬき市で60年以上の歴史がある大山牧場のソフトクリームをいただきます。選んだのは「源平パフェ」。カップの底にきな粉わらび餅とあんこが入っており、濃厚なジャージー牛乳のソフトクリームがのっています。道の駅の裏にある房前(ふさざき)公園に移動して、高松琴平電気鉄道株式会社から高松市に寄贈されたという335号を眺めながらいただきました。こちらの電車は2006年12月に引退するまでの80年間実際に走っていた電車で、中に入ることもできます。
お腹がいっぱいになった後は、道の駅のお土産コーナーを散策することに。江戸時代から伝わるやさしい肌触りの保多織(ぼたおり)を使ったマスクや、装飾瓦などの香川県の伝統工芸品から、地酒やお菓子、地元の鮮魚や肉の加工品などがずらり。他の道の駅にはあまりない珍しい商品も多く、つい長居をしてしまいました。
お土産として人気なのが釜揚げ風海苔ラーメン。その年に収穫された香川県の一番海苔だけをふんだんに使用した風味豊かでヘルシーなラーメンだそうです。
また、道の駅のオリジナル商品も多数ありました。
例えば、香川県の銘菓「くつわ堂」の家で手焼きする瓦せんべい。生の生地が冷凍で販売されており、ホットプレートなどで焼き上げれば、焼きたてならではのしっとりとした瓦せんべいが楽しめます。
また、香川県の郷土料理しょうゆ豆と地元の自家焙煎コーヒー店をコラボさせたコーヒー風味のしょうゆ豆は、懐かしさを感じる新しい香川土産です。
道の駅のある高松市牟礼町は、那須与一の扇の的伝説の舞台になっており、「祈り岩」、「駒立岩」を始め、数多くの源平史跡が残されています。
合戦の一幕を描いたオリジナルデザインの讃岐うどんもあり、歴史を感じるお土産として人気だそうです。
また、周辺は高品質の花崗岩である庵治(あじ)石の産地としても知られています。「道の駅 源平の里 むれ」のオリジナキャラクター「ムレさん」の置物はそんな庵治石で作られている本格派。ちょっとシュールでキュートな表情です。
牟礼町や周辺には、世界的に有名な彫刻家や芸術家がアトリエを構えていた歴史もあります。例えば、彫刻家イサム・ノグチもその一人。アトリエ跡は現在「イサム・ノグチ庭園美術館」として公開されています。庵治石や彫刻とゆかりの深い背景から、道の駅の敷地内や周辺にはあちらこちらに庵治石の彫刻があります。
表情豊かな作品から、庵治石の魅力を感じることができました。食事や買い物を楽しんだ後には、ぜひ散策してみたいスポットです。
「道の駅 源平の里 むれ」では、香川県と牟礼町の文化、ものづくりの幅広い魅力を感じながら、瀬戸内海のおいしい食でお腹と心が満たされました。バラエティ豊かな物産と料理を楽しみに何度も訪れたくなる道の駅でした。
 
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道の駅 源平の里 むれ
営業時間 9:00〜17:00
定休日  第1・3火曜日(祝日の場合営業・翌日休業)
住所   香川県高松市牟礼町原631-7
電話番号  087-845-6080
https://www.genpei-mure.jp/
 
[海鮮食堂 じゃこや]
営業時間 月曜日〜金曜日11:00〜14:00 土曜日・日曜日・祝日11:00〜15:00
定休日  第1・3火曜日(祝日の場合営業・翌日休業)
 

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