必見必食! ときめきグルメ 善通寺市

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弘法大師空海の生誕の地として知られる、善通寺市。四国霊場第75番札所・善通寺を含め5つの札所があることから、多くのお遍路さんたちで賑わいます。歴史的価値がある善通寺市は昔ながらの趣を感じられる建物が多く、レトロな雰囲気がたっぷり! 今回はそんな歴史ある善通寺市へ、グルメ旅に行って来ました。
木造駅舎が風情ある、善通寺駅から出発です。
最初に向かったのは、「偕行社(かいこうしゃ)かふぇ」です。善通寺駅から歩いて約5分。
 
お店に入る前にじっくり見ておきたいのが、「偕行社かふぇ」の隣にある、
荘厳な造りの「旧善通寺偕行社」。明治36年(1903年)に建てられた、国の重要文化財です。
西洋風のモダンな雰囲気の佇まいからは、伝統と歴史を感じますね。
善通寺市は多度津・詫間などの港湾が近いことや湧水などの地下水源が豊富であったこと、五岳山といった周辺環境が軍事訓練に最適であったことから、旧日本陸軍の駐屯地として発展しました。
施設の名前にもある偕行社は、明治10年(1877年)、陸軍将校たちの親睦や研究のために作られた団体。その偕行社により社交場の一つとして建てられた施設の1つが、この「旧善通寺偕行社」なのです。
現在は見学は無料となっており、会合やコンサートなどのほか、結婚式や披露宴会場としても利用されているんですよ。
 
さて、目的の「偕行社かふぇ」へ。コテージのような可愛らしい作りで、お店に入る前から心地いい印象を受けます。
 
広々とした店内は2面がガラス張りで、やわらかい日差しが店内いっぱいに差し込んでいます。西側の窓越しに見えるのは、「偕行社」の庭園。今回訪れたのは午前でしたが、芝生や木々の緑を眺めていると、朝から活力をもらえました。春には桜が美しく咲き誇るそうです。
暖かい季節はテラス席に座るのもお勧め。ガーデンパーティーも行われる偕行社の庭園を間近に望むことができます。
 
お食事としていただいたのは、お店自慢の「偕行社バーガー」と「偕行社ブレンドコーヒー」。ハンバーガーのバンズの香ばしさが食欲をそそります。高さ2cmほどはあろうかというパティは粗挽きで歯応えがあり、とってもジューシー。バンズがやわらかいので、見た目ほど苦もなく、ガブッとかぶりつけます。
オリジナルブレンドのコーヒーは、華やぎがあって心がほっとする香りです。
こちらは、善通寺特産の讃岐ダイシモチ麦を使った「ダイシモチ麦焼きドーナツ」です。創業時からの人気メニューで、素朴な香りと、生地のふんわりとした食感がたまりません。メープルシロップとバターをかけていただきましょう。
 
手作りのお土産も「偕行社かふぇ」のウリの1つ。「偕行社」の建物の形をあしらった洗練されたパッケージに、ダイシモチ麦を使った「ダイシモチサブレ」が6個入っています。ガレットのように厚く焼かれた生地で、ティータイムに紅茶と一緒に食べるといいそうです。
 
「偕行社かふぇ」を後にし、お次にうかがったのは、地元のうどん店「大川製麺所」です。「偕行社かふぇ」から歩いて8分ほどの場所にあります。
「大川製麺所」は60年以上続く老舗。麺の卸売をしていることもあり、地元の方には馴染み深いお店です。朝7時から営業しているので、「朝うどん」を食べたい人は助かりますね。
お店に入る前に、軒先にある看板を見てメニューを決め、注文表に頼みたいメニューを書き込み、製麺所の入口で店員さんに渡します。地元の食堂のような着飾らない雰囲気に、親しみを感じました。
店内に移り、出来上がりを待っていると、小窓から店員さんの姿が。うどんが出来上がったようです。小窓越しにうどんを受け取ります。
こちらは「かけうどん」。小サイズで230円と、非常にリーズナブルです。
ネギ、天かすととてもシンプル
スルスルと口の中へと吸い込まれた麺は、コシがありもちもちとした触感です。だしの優しい味と麺との相性も絶妙です。女性であれば、小サイズでも十分満腹になります。
そのほか、麺本来の味を堪能するなら「ぶっかけうどん」もオススメです。ほんのりと小麦の風味を感じられる味わいです。
続いて、7分ほど歩いた先にある「さくら do CAFE」へ。こちらは自家焙煎珈琲とケーキのお店です。ご夫婦で営まれているお店で、ご主人がコーヒーを、奥さんが洋菓子を担当されています。
お店に入って正面のショーケースには、思わず目を奪われるほど美味しそうなケーキが。さらにショーケースの隣には、選び抜かれたコーヒー豆が販売されています。ケーキはショートケーキ、チョコチーズケーキ、栗のケーキ、プリンなどがあり、今回は苺のショートケーキを注文しました。飲み物はお店自慢のコーヒーをいただきます。
ポットに入ったコーヒーをカップに注ぐと、ふわっと香ばしいにおいが立ち上りました。注文ごとに豆を挽いてコーヒーを淹れるので、香りの立ち方が鮮明です。甘さ控えめのケーキはコーヒーにマッチする大人の味。上に乗った苺も大きくて瑞々しく、大満足でした。
店内にはたくさんの観葉植物と、お洒落で心地いい音楽が流れています。ゆっくりくつろぐことができるので、歩き疲れを癒すにはぴったりの場所です。
美味しいケーキとコーヒーに満足しお店を出ようとしたら、なんと大きなワンちゃんが。体長1メートルはあろうかというその犬は、看板犬のジョリーくん。セントバーナード犬で、人懐っこい穏やかな性格でお客さんに親しまれています。お休み中だったので「また来るね」と声をかけ、お店を後にしました。
 
続いて、「さくら do CAFÉ」から徒歩約3分。善通寺市のシンボルである、「善通寺」に行ってみることにしました。正式名は「総本山善通寺」。弘法大師空海の生誕地であり、三大霊跡や四国霊場75番札所としても知れ渡っています。
高さ約43メートルの五重塔。この五重塔は国内の木造の塔としては、京都の東寺、奈良の興福寺に次いで3番目に高く、国の重要文化財に指定されています。天に向かって真っすぐそびえたつ塔を見て、思わず言葉を失ってしまうほどの威厳と存在感を感じました。
「善通寺」は五重塔がある「東院」と、お大師様の誕生地である「西院」からなっています。
敷地面積は約45,000平方メートルと広大で、東京ドームとほぼ同じだそうです。
雄大な敷地は、風情を感じながらゆっくりと散策が楽しめます。あっという間に時間が過ぎ、穏やかな気分で「善通寺」を後にしました。

 
「善通寺」から徒歩3分。続いて訪れたのは「喫茶ブーケ」です。昔ながらのレトロな喫茶店という趣です。
 
店内はこじんまりとしていて、ビルの2階ということもあり、とても落ち着きがあります。創業は1978年。地元の学生を中心に賑わってきたそうで、お客さんに楽しんでもらおうと、パスタ、ピザ、カレー、グラタンなど、多種多様な洋食メニューが生まれてきました。パスタに至っては、トマトベース・クリームベース・醤油ベース・ミートソース・創作メニュー・冬限定のスープスパゲッティまで合わせると、18種類にもなります。
 
お店のオリジナルメニュー「コスモポリタン」を注文しました。「コスモポリタン」は、ブラウンソースとホワイトソースの両方を使ったパスタ。もともとは賄い料理だったそうですが、お客さんの要望に応えて約40年前にメニュー化したのだそうです。それ以来、常連さんに愛される人気メニューとなっています。
口にしてみると、とろけたチーズがスパゲティに絡みあってボリューム満点! お肉やベーコンの旨味に加えて、ホワイトソースが濃厚さを引き立てています。千切りの人参やピーマンのシャキシャキとした歯ごたえも心地いいですね。
善通寺市でも貴重な、本格洋食をメインにした「喫茶ブーケ」。お腹いっぱい食べるなら、ぜひとも選択肢に入れていただきたいお店です。
「喫茶ブーケ」を出てすぐ目の前の角にあるのが、焼菓子のお店「銀のしっぽ」です。
建物は立派な古民家。店主さんに聞くと、築90年を超える魚屋の跡をリノベーションしたそうです。2階の大きなガラスは大正ガラスという造りで、今ではほとんど見られないのだそう。
お店の中も大正〜昭和の調度品で埋め尽くされています。ゼンマイ式の掛け時計、洋人形、元々は近所のタバコ屋にあったという木の戸棚、古いミシン台…。店主さんこだわりの店内では、まるでタイムスリップしたかのような、昔懐かしい雰囲気を味わえます。
「銀のしっぽ」は、元々丸亀市で喫茶店を営まれていた店主さんが始めた、焼菓子専門店です。看板商品である直径21cmの「シフォンかすてら」(ホール販売のみ)、ひと口サイズの「鯛かすてら」のほか、数種類の「焼きドーナツ」を販売しています。
「シフォンかすてら」は、シフォンケーキのふわふわとしたやわらかさを保ちながら焼き上げた、香ばしいカステラです。隠し味に使っているみりんが、ほんのり和の風味を演出。生地には「キラリもち麦」を使い、しっとりと仕上げられています。
ホイップクリームなどを付けず、そのまま生地本来の味わいを楽しむといいでしょう。
こちらは「鯛かすてら」。軽い食感と蜂蜜由来の控えめな甘さで、いくつでも食べられそうな味です。1つ口にすれば、パクパクとやみつきになります。なぜ「鯛かすてら」という名前なのかというと、昔は小さな鯛焼きの型を使って焼いていたから。当時の商品名を、そのまま引き継いでいるのだそうです。
 
焼きドーナツはお土産として持ち帰りました。お皿の右手前にあるのが、アールグレイミルクティー味。その左がフレッシュりんご味。その奥がラムレーズン味です。アールグレイミルクティー味は紅茶の葉を練りこんで作られているだけあり、紅茶の風味がしっかりした味わいです。中のピスタチオもマッチしていて、大人が好みの味。フレッシュりんご味は生地にバターでソテーしたりんごが練りこまれています。りんごの果肉ともちもちしたドーナツの食感がぴったり。バターの風味もよりいっそう香ばしさを引き立てます。
コーヒーにとってもよく合うのはラムレーズン味です。レーズンの甘酸っぱさがコーヒーとの相性抜群。それぞれの素材を生かしたドーナツはどれも風味豊かで、あっという間に完食してしまいました。
今回訪れた善通寺市では、建物の趣や豊かな自然を感じられる場所が多くありました。こじんまりとした町の雰囲気も相まって、ゆったりとした気持ちのいい時間を過ごすことができました。先人や地元の人たちの思いがたくさん詰まった場所で、お腹も心も満たされ大満足。今回、まわり切れなかった場所もたくさんあるので、名残惜しさを感じながら、町を後にしました。
ぜひ、善通寺の町を巡ってみてはいかがでしょうか。一度訪れると、その魅力にはまること間違いなしです。

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偕行社かふぇ
住所 香川県善通寺市文京町2-1-1
営業時間 8:30~17:00 ※ディナーは要予約
定休日 水曜日(祝日は営業)
電話番号 0877-62-4906
HP 偕行社かふぇ - 香川県善通寺市文京町 (kaikosha-cafe.com)
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大川製麺
住所 香川県善通寺市上吉田町3丁目9-5
営業時間 7:00~13:00
(※8:00~9:30は配達のため不在の場合あり)
定休日 第3水曜日(臨時休業あり)
電話番号 0877-62-0141
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さくら do CAFE
住所 香川県善通寺市善通寺町2丁目8-20
営業時間 10時~17時
定休日 月曜日・火曜日・水曜日
電話番号 0877-62-0588
HP 株式会社さくら堂 (sakurado-cafe.com)
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総本山 善通寺
住所  香川県善通寺市善通寺町3-3-1
      善通寺駅より徒歩20分/タクシー約3分
電話番号:0877-62-0111
HP 総本山善通寺 – 四国霊場第75番札所 弘法大師空海の御誕生地 善通寺へようこそ。 (zentsuji.com)
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喫茶 ブーケ
住所 香川県善通寺市善通寺町6-2-15
営業時間 10:00~19:00
定休日 不定休
電話番号 0877-62-0688
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銀のしっぽ
住所 香川県善通寺市善通寺町5丁目1-1
営業時間 10:00~17:00
定休日 日曜日
電話番号 090-9455-0080
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