思い出もっと、 とっておき体験 さぬき市

思い出もっと、 とっておき体験

  • line
古代サウナ⁉から風呂に潜入
香川県に、知る人ぞ知るディープなお風呂があることをご存知でしょうか。その名もから風呂。お風呂というよりは、サウナといった方が近いかもしれません。日本全国でも珍しいから風呂を体験してみました。

から風呂は高松市街から車で南東に40分ほどのさぬき市内にあります。熊田池を望む風光明媚なロケーションに現れる煙突のついた建物がから風呂。
さっそく入ってみます。

温浴施設のようなのんびりとした雰囲気のロビー。風呂上がりに身体を休めたり、運営に携わる「塚原から風呂保存会」の皆さんとおしゃべりしたり、…皆さん思い思いに過ごしていました。

入浴にあたって、まずは男女それぞれの着替え部屋で入浴用の服装に着替えます。から風呂には個人用ロッカーはないと聞いていたので貴重品などは持たずに行きました。

着替え部屋からは熊田池を一望できます。
から風呂はサウナとはいっても、通常の温浴施設のように男女分かれて裸で入るわけではありません。着衣のまま男女分かれずに入ります。入浴着にはスウェットや部屋着などの楽な服装がおすすめ。熱いので、長そで長ズボンで身体を覆うようにし、頭は頭巾やバスタオルなどで覆ったほうが良いようです。足元の熱さが気になる方は、布ぞうりを利用することもできます。

服装が整ったら、いざ入浴です。

浴室は「ぬるい方」と「あつい方」の2種類。
内部はまるで石室(せきしつ・古墳の内部の部屋)のよう。人が5人も入ればいっぱいになってしまうような広さで、暗くて静か。どこか落ち着く空間でした。
身をかがめないと入れません。
から風呂は、まず各室内で火を焚くことで石壁全体を熱し、室内空間を温めます。
室内を温め終え火が消えた後は、消し炭を床面に敷き並べ、その上にむしろを敷いて塩水をかけるのだそう。塩水は徐々に蒸発し、入浴した人の発汗作用を促すのだとか。

「ぬるい方」と「あつい方」の温度差は、火を交互に焚いていることによるもの。火を焚いてすぐの部屋は「あつい方」で、冷めた部屋には「ぬるい方」の札を付けるのだとか。
12時から21時までの営業時間のうち、火を焚くのは10時(営業前)と15時半の一日2回。熱々の部屋に入りたい人は、この時間帯を狙ってみてください。「ぬるい方」は初心者でも比較的入りやすいですよ。

から風呂は、一般的なサウナと違いあまりムシムシしていません。身体の芯からじんわり温まり、不思議としんどくないのです。「出てくる汗もサラっとしていて、出た後も気持ちいいのよ」とは、ここに30年通うという地元のお母さんの言葉。

風呂の向かいには板の間があり、入浴の合間に休憩をする人の憩いの場になっているのです。

「30年前は週末ともなると大行列で、みんな入るのに順番待ちしとったんよ」「板の間も座るとこが足りんで、自分でござ持ってきて敷きよったなぁ」「当時は朝9時から開いとったけん、私やお弁当持って来よったで」
狭い空間で一緒に入浴するとおのずと距離が縮まり、色々とおしゃべりが弾みました。

小豆島から年に数回来ているという男性や、なんと広島の福山から毎週通っているという男性も!他のサウナとは違う身体の芯から温まるような入り心地と、地元の方とのおしゃべりが何よりの楽しみなのだとか。


「塚原から風呂保存会」の皆さんによれば、から風呂は数年前までは広島や今治にもあったそうですが、徐々に姿を消していき、全国でも営業しているのはここだけになってしまったそうです。珍しいから風呂を求め、全国各地からサウナファンが来るのだとか。
塚原のから風呂も一時は存続の危機に陥りましたが、地元の皆さんが「塚原から風呂保存会」を立ち上げ、営業を続けられるよう活動。現在もボランティア12名で施設の運営に当たっているというのだから頭が下がります。
から風呂の燃料は各所から集めた廃材や山の間伐材など。すべて保存会の皆さんが手作業で割り、薪にしています。

板の間の天井は煤で真っ黒になっています。

シャワールームで汗を流すこともできます。シャワーは男女別、内側から鍵もできるので、安心して使用できます。

現在のように湯舟に浸かる入浴方法は、実はとても贅沢なこと。全国津々浦々、ずっと昔から庶民の生活の場にはから風呂があり、皆で汗をかいて老廃物を落としていたのだそう。この「塚原から風呂」も行基が作ったと言われ、1,300年前からこの地にあると言われています。

から風呂での入浴と交流を楽しんだあとは、少し足を伸ばし道の駅ながおに行ってきました。

前山ダムの向かいにあり、取材当日は木々が美しく色づいていました。

四国八十八ヶ所霊場・第87番札所の長尾寺と第88番札所の大窪寺の途中にあるので、こんなものも売っていました。

地元産の新鮮な野菜や、手づくりの味噌やこんにゃく、お寿司や酢の物など色々な料理に使えそうなユズ果汁など特産品がたくさん並んでいます。
近くの畳工場で作られた、畳の縁を使ったバッグや

竹細工なども道の駅ならではのお土産によさそうです。

ご近所にお住まいだというお父さんの手づくり焼き芋はしっとり美味!

ご自分で栽培した芋を焼くこともあるのだそうです。

お昼時には、道の駅のすぐ横のレストラン「ほしごえの里」で、讃岐黒豚・讃岐オリーブ夢豚を使ったお料理をいただけます。

とんかつはあっさりとしていながら、ジューシーな肉質。おいしくぺろりといただけます。自家製ドレッシングやトッピングが揃ったサラダバーもついており、大満足!ハンバーグやしゃぶしゃぶ鍋セットもあります。

から風呂で地元の方との交流を楽しみ、身体を温め、美味しいものを食べる、まさにとっておきの体験!充実した一日を過ごすことができました。

-----------
塚原から風呂
営業時間 12:00-21:00
定休日  月・火・水・年末年始(2019年度は12月28日~1月3日/年度によって変わります)
住所   香川県さぬき市昭和1050-4
電話番号 0879-52-1202
入浴料  500円
※鍵のかかるロッカーはありません。貴重品の取り扱いにご注意ください。
-----------
道の駅ながお
営業時間 8:00-16:00
定休日  年末年始
住所   香川県さぬき市前山940-12
電話番号 0879-52-1022
-----------
ほしごえの里
営業時間 9:00-16:00(ランチ11:00-14:00/17:00以降の利用は要予約)
定休日  火
住所   香川県さぬき市前山925-1(道の駅ながお横)
電話番号 0879-52-2544

同じテーマの記事