【香川】築城400年以上の歴史を持つ石垣の名城「丸亀城(まるがめじょう)」
日本100名城にも選ばれている「丸亀城(史跡丸亀城跡)」。慶長2年(1597年)、豊臣秀吉の家臣であった生駒親正(いこま・ちかまさ)、一正(かずまさ)によって築城が進められ、慶長7年(1602年)に丸亀城が完成されたといわれています。その後、築城技術が最も発達した山崎氏の時に石垣の大半を、京極氏の時に天守や大手一の門などをつくり、現在にも残る姿が完成しました。
そんな丸亀城には3つの”日本一”があります!皆さん、それが何か分かりますか?
そんな丸亀城には3つの”日本一”があります!皆さん、それが何か分かりますか?
【香川・丸亀城1】日本一高い石垣
丸亀城の石垣は築城技術が最も発達した頃につくられ、石垣の総高はおよそ60メートルもあり、日本一の高さを誇ります。城内には野面積み(のづらづみ)の石垣や、打ち込みハギ・切り込みハギなど、様々な石積みでつくられた石垣があり、一度に複数の石垣を見ることができます。また、緩やかな勾配から上にいくにつれて、反り返る石垣の優美な曲線は「扇の勾配」と呼ばれ、高い防御性とともに美しさも兼ね備えています。石垣の中には「△」や「田」など刻印と呼ばれる記号が見られるので、じっくりと石垣を観察してみてください!
<用語説明>
野面積み…自然石を組み合わせて積み上げる技法
打ち込みハギ…削って加工した石を用いて小さな石で隙間を埋めて積み上げる技法
切り込みハギ…加工して石の合わせ口を精巧に隙間なく積み上げる技法
<用語説明>
野面積み…自然石を組み合わせて積み上げる技法
打ち込みハギ…削って加工した石を用いて小さな石で隙間を埋めて積み上げる技法
切り込みハギ…加工して石の合わせ口を精巧に隙間なく積み上げる技法
【香川・丸亀城2】日本一小さな天守
丸亀城は現存する木造十二天守の1つとして国の重要文化財に指定されています。
立派な石垣のため、下から見ると荘厳なお城のように見えますが、高さ約15mの3層3階の木造天守で、日本一小さな天守といわれています。実際に中に入ってみるとコンパクトなつくりなのがよく分かります。
【香川・丸亀城3】日本一深い井戸
亀山(かめやま)で2番目に高い平場・二の丸にある「二の丸井戸」は日本一深い井戸といわれ、水深は約30m、絵図には深さ三十六間(約65m)と記されています。
丸亀城築城にまつわる怖い逸話も残っていますが、ここでは内緒にしておきますね…!
【香川】大雨によって石垣が崩壊…。修復の様子が見られる数少ないお城
丸亀城の石垣は2018年7月の西日本豪雨の影響で南西の一部が崩れ、その後の台風に伴う大雨などでもさらに大規模な崩落が相次ぎました。石垣の本格的な修復工事は、全国各地からの募金・寄付金といった支援のおかげで現在も進められています。丸亀市のシンボルである丸亀城を大切な歴史遺産として後世に残すために、引き続き復旧の援助・ご協力をよろしくお願いします!
【香川】闇夜に浮かぶ幻想空間「丸亀城キャッスルロード2022」開催中!
大手門から天守までを様々な灯りで彩るライトアップイベントを開催中!
枡形の石垣や大手一の門には塩飽水軍(塩飽大工)をテーマにした廻船などが
浮かび上がります。また、丸亀城の石垣を照らす「石垣ライトアップ」も必見です!
昼間とは違う姿を見せる幻想的な夜の丸亀城をぜひお楽しみください。
※毎年ライトアップ内容は変更されています。<EVENT DATA>
丸亀城キャッスルロード2022
日時:開催中~2022年11月23日(水・祝)17:00~21:00
※期間中の土日祝のみ丸亀城天守を夜間特別開館(16:30~21:00(最終受付20:30))
場所:丸亀城大手門から天守までの登城道
料金:無料
※但し、天守入城料別途必要 大人200円、小人(小・中学生)100円
また、丸亀城内にある観光案内所に併設されたうちわ工房「竹」では、国指定の伝統的工芸品である丸亀うちわ作り体験もできます!体験の詳細は今後の記事で紹介するのでお楽しみに‼
国指定重要文化財 丸亀城
丸亀市一番丁
☎0877-22-0331(丸亀市観光協会)
開館時間《天守》9:00~16:30(最終受付16:00)
入館料《天守》大人200円、小人(小・中学生)100円
丸亀市内のイベント・観光情報はこちら
>>>丸亀市観光協会
日時:開催中~2022年11月23日(水・祝)17:00~21:00
※期間中の土日祝のみ丸亀城天守を夜間特別開館(16:30~21:00(最終受付20:30))
場所:丸亀城大手門から天守までの登城道
料金:無料
※但し、天守入城料別途必要 大人200円、小人(小・中学生)100円
また、丸亀城内にある観光案内所に併設されたうちわ工房「竹」では、国指定の伝統的工芸品である丸亀うちわ作り体験もできます!体験の詳細は今後の記事で紹介するのでお楽しみに‼
国指定重要文化財 丸亀城
丸亀市一番丁
☎0877-22-0331(丸亀市観光協会)
開館時間《天守》9:00~16:30(最終受付16:00)
入館料《天守》大人200円、小人(小・中学生)100円
丸亀市内のイベント・観光情報はこちら
>>>丸亀市観光協会
【石川】さまざまな石垣が壮観!石垣の博物館と称される「金沢城」
続いてご紹介するのは、「加賀百万石」を象徴する金沢城です!
金沢城は天正11年(1583年)に加賀藩の開祖・前田利家が入城し、その直後から本格的な城づくりが始められました。キリシタン大名として知られる高山右近が築城を指導したと伝えられています。
城の外まわりには野趣あふれる高石垣を配し、藩主の住む御殿や庭園まわりには芸術的なデザイン感覚にあふれる石垣群が築かれました。種類の多さや美しさに加え、石垣づくりの秘伝書や歴史資料、当時の石切り場、石引き道などの環境が今も残ることから、金沢城は「石垣の博物館」と呼ばれています。
【石川・金沢城1】左右で積み方が違う「石川門」の石垣
金沢城跡の東に位置する搦手(からめて・裏口)の石川門は、兼六園に隣接することから、もっとも人の往来が多く、金沢城を象徴するスポットです。宝暦9年(1759年)の大火で全焼しましたが、11代藩主・前田治脩の代に再建され、その後も修理を重ねて現在の姿になり、国の重要文化財に指定されています。一の門をくぐった先の枡形(ますがた・方形の広場)には左右で積み方が違う石垣があり、右は「切石積み」、左は「粗加工石積み」の技法で積まれています。
【石川・金沢城2】「菱櫓・五十間長屋・橋爪門続櫓」の優美な石垣
菱櫓(ひしやぐら)・五十間長屋(ごじっけんながや)・橋爪門続櫓(はしづめもんつづきやぐら)は、平成13年(2001年)に完成した復元建物です。明治時代の焼失前の姿が忠実に再現され、石垣も解体・積み直しが行われました。三の丸広場に面した石垣は「粗加工石積み」で、裏手の二の丸側は「切石積み」の技法で積まれています。石垣の角の部分に施された、ゆるやかに弧を描く算木積み(さんぎずみ)の稜線も優美です。
開館時間:9:00~16:30(最終入館16:00)※年中無休
入館料:大人320円、小人100円
※65歳以上は公的な証明書があれば無料。※五十間長屋+兼六園セット利用券500円。
【石川・金沢城3】お殿様のプライベートガーデン「玉泉院丸庭園」の石垣
「玉泉院丸庭園(ぎょくせんいんまるていえん)」は、3代・前田利常が作庭してから廃藩まで、歴代の加賀藩主が愛でた池泉回遊式の大名庭園です。明治期に廃絶しましたが、平成27年(2015年)に発掘調査や絵図・文献などに基づいて整備・再現されました。
必見は「色紙短冊積石垣」です。上部に滝を組み込んだ特別な石垣で、滝口には黒色の坪野石でV字形の石樋をしつらえ、落水の背後には色紙形(正方形)の石材と短冊形(長方形)の戸室石を段違いに配しています。城郭石垣の技術と庭園のデザインが見事に融合した、金沢城石垣の傑作といわれています。
【石川・金沢城4】バラエティ豊かな石垣群
ほかにも、六角形の「亀甲石(きっこういし)」が組み込まれた土橋門の石垣や、石の表面に◯に十文字などの刻印が刻まれた石垣、城内でもっとも古い技法が用いられた東の丸北面石垣など、多種多様な石垣を随所で見ることができます。
金沢城公園では特色ある石垣をめぐる城内ルート、城外周ルートが整備され、ルートMAPや案内板を頼りに石垣めぐりを楽しめます。また、観光ボランティアガイドさんに案内してもらうと、工法の違いなども詳しく解説してくれます。
石の積み方・加工の仕方を知ると、積まれた時代の技術や社会情勢、美意識などがうかがえます。
金沢城を訪れるのが初めてではない人も、ぜひ石垣に注目して園内を周遊してみてください。
石の積み方・加工の仕方を知ると、積まれた時代の技術や社会情勢、美意識などがうかがえます。
金沢城を訪れるのが初めてではない人も、ぜひ石垣に注目して園内を周遊してみてください。
【石川】「五彩提灯回遊路」とライトアップされた金沢城を楽しむ
金沢城公園では、2021年からスタートした秋のライトアップイベント「五彩提灯回遊」が2022年も開催されています。玉泉院丸庭園に隣接する「鼠多門(ねずみたもん)」で提灯を受け取って金沢城公園を歩くと、提灯がそれぞれの場所で「加賀五彩」の色に変化します。コース中には照明による光の演出や提灯を設置したエリアなどがあり、クライマックスの三の丸広場では、五十間長屋が提灯と同じ「加賀五彩」を基調とした演出で照らし出され、音楽に合わせて色を変えていきます。来場者が手に持つ提灯も音楽と連動して色が変化し、周囲と一体になって楽しむことができます。
<EVENT DATA>
日時:2022年11月5日(土)、6日(日)、12日(土)、13日(日)、
19日(土)、20日(日)、26日(土)、27日(日)
17:30~21:00(鼠多門での提灯お渡しは20:30まで)※雨天実施、荒天中止
場所:金沢城公園(鼠多門~石川門)
料金:入場無料
問合せ:☎076-225-1542(加賀百万石回遊ルート誘客推進実行委員会(石川県観光企画課内))
また、五彩提灯回遊路の期間以外も金沢城公園では、日没から21時まで毎晩夜間開園とライトアップが行われています。三の丸広場では金沢城三御門(石川門・河北門・橋爪門)や菱櫓・五十間長屋が美しくライトアップされ、玉泉院丸庭園は夕焼けをテーマにした約7分間の灯りと音楽の演出が楽しめます。
イベント「五彩提灯回遊路」の入口となる鼠多門は、通常時も美しくライトアップされています。
玉泉院丸庭園の夜のライトアップ&光と音の演出も通年で楽しめます。(画像提供:金沢市)
石川県金沢市丸の内1-1
☎076-234-3800(兼六園・金沢城公園管理事務所)
開園時間: 3月1日~10月15日 7:00~18:00、10月16日~2月末日 8:00~17:00
※21:00までのライトアップ(夜間開園)の入園:石川門口、鼠多門口、玉泉院丸口から
料金:入園無料 ※菱櫓・五十間長屋・橋爪門続櫓・橋爪門の入館は大人320円、小人100円
おわりに
今回は、「石垣の名城」と称される2つのお城の魅力をご紹介しました!
香川県・丸亀城と石川県・金沢城をすでに訪れたことがある人も、
石垣に注目して見るとまた違った魅力を知ることができるかも!
ぜひ両県に足を運んで、お城の石垣めぐりを楽しんでみてはいかがでしょうか。
石川県の「ほっと石川旅ねっと」でも連携特集を掲載中!
うどん県旅ネットでは紹介しきれなかった石川県のスポットや情報を掲載しておりますので是非併せてご覧ください!
≫ほっと石川旅ねっと 金沢城と丸亀城~前編:石垣の名城をめぐる旅~
≫ほっと石川旅ねっと 金沢城と丸亀城~後編:石垣の名城をめぐる旅~
香川県・丸亀城と石川県・金沢城をすでに訪れたことがある人も、
石垣に注目して見るとまた違った魅力を知ることができるかも!
ぜひ両県に足を運んで、お城の石垣めぐりを楽しんでみてはいかがでしょうか。
石川県の「ほっと石川旅ねっと」でも連携特集を掲載中!
うどん県旅ネットでは紹介しきれなかった石川県のスポットや情報を掲載しておりますので是非併せてご覧ください!
≫ほっと石川旅ねっと 金沢城と丸亀城~前編:石垣の名城をめぐる旅~
≫ほっと石川旅ねっと 金沢城と丸亀城~後編:石垣の名城をめぐる旅~