知られざる絶景 坂出市

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坂出市の瀬戸内国際芸術祭の会場にもなる、陸続きの島「沙弥島(しゃみじま)」は、知る人ぞ知るビュースポット。橋も渡らず車で行けるのに「島」という名前なのは、元々は沖に浮かぶ島だったから。1967年に陸続きになりましたが、そのまま「沙弥島」と呼ばれています。
香川県側から岡山へ向けて伸びる瀬戸大橋と瀬戸内の島々が織りなす大パノラマが楽しめます。早速「沙弥島」へ行ってみました。
「沙弥島」へは瀬戸自動車道の坂出ICから車で約20分。JR坂出駅からは坂出市営バスの瀬居線で約15分、「沙弥島万葉会館」バス停で下車します。
まずは1つ目のポイント「ナカンダ浜」へ向かいます。「沙弥島万葉会館」バス停から道なりに進んだ先にある三叉路を左へ。
道の右側の漁港には漁船がたくさん繋がれていて、なんとものどかな感じ。奥に見えているのは瀬戸大橋タワーです。そのまま進むと再び三叉路があるので、そこを右へ進んだ先がナカンダ浜。なおここから先は道が細い生活道路なので、地元の方へのご配慮をお願いします。

 
車はこちらのナカンダ浜駐車場へ停めます。瀬戸内国際芸術祭の会期と、7・8月の海水浴シーズンはこの駐車場が閉鎖され、車両の乗り入れができませんので、瀬戸大橋記念公園の無料駐車場を利用しましょう。
浜に出ると目の前に見えるのは瀬戸大橋。手前から岡山側へ伸びていく様が圧巻です。浜に打ち寄せる波と沖に浮かぶ島々や行き交う船も相まって、いつまでも眺めていたくなりますね。
浜の右前方には、瀬戸大橋タワーと瀬戸大橋記念公園が見えます。
1本だけあるエノキ。大きくて存在感があり、沙弥島のシンボル的な木です。
浜の外れには歌碑がありました。作者は飛鳥時代の歌人・柿本人麻呂(かきのもとひとまろ)。690年頃、朝廷の使者として讃岐の国へおもむいた人麻呂は、船で都へ帰る途中に風雨を避けるため沙弥島に立ち寄りました。その際に岩場で息絶えた死者の姿を見た人麻呂が詠んだのが、この歌碑に刻まれている「玉藻よし 讃岐の国は」から始まる和歌。沙弥島は万葉集の歌聖といわれる人麻呂が歌を詠んだ島として「万葉の島」とも呼ばれ、文学愛好家が多く訪れています。
歌碑のすぐ右手に展望台へ向かう階段があるので、そちらへ進みます。
階段を進んだ先は道が二つに分かれていました。まずは展望台に続く右側へ。
「ナカンダ浜展望台」に到着。椅子があるので、ひと休みしながら景色を楽しめます。
展望台がある場所が海にせり出しているので、ナカンダ浜よりも橋と海が近くに感じられます。
分岐点まで戻って別方向へ。その先にあったのは「オゴソエの浜」。ナカンダ浜よりやや小ぶりの浜で、長崎鼻方向には「柿本人麿碑」が建てられています。この記念碑は、柿本人麻呂の詠んだ和歌に感銘を受けた坂出出身の作家・中河与一氏が、その心を後世に伝えたいと建立したものだそう。
オゴソエの浜から見た瀬戸大橋。色々な角度から橋を見ることができるのも「沙弥島」の魅力ですね。
ナカンダ浜駐車場まで戻り、さらに来た道を戻って右方面に進んでいくと、もう1つ海岸を発見。夏には海水浴場になる「沙弥島海岸(西ノ浜)」です。ヤシの木が生えていて少しトロピカルな感じ。対岸には宇多津町のゴールドタワーが見えています。また、遠くにはこんぴらさんの鎮座する象頭山(ぞうずさん)が見えます。
こちらからは瀬戸大橋は見えませんが、こんなに近くで瀬戸内海が見ることができて、目の前に広がる海の様子を楽しめるってお得ですよね。
 
「沙弥島」から見る瀬戸の風景はいかがだったでしょうか。また「沙弥島」は遺跡の宝庫で、縄文時代や古墳時代の遺物が多く出土しています。現代技術の粋を集めた瀬戸大橋を眺めながら、古代人の暮らしに思いをはせるのもいいかも知れません。近くには、瀬戸大橋記念公園や香川県立東山魁夷せとうち美術館があり、お子様から大人まで楽しめますので、ぜひ訪れてみてください。
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沙弥島(しゃみじま)
住  所 香川県坂出市沙弥島
電話番号 沙弥島 0877-44-5103(坂出市産業観光課)
ナカンダ浜・オソゴエの浜 0877-44-5036(坂出市文化振興課)
https://www.city.sakaide.lg.jp/soshiki/bunkashinkou/syamijima.html

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