香川旅帖 特別編 高松市

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肉体派“体操”芸人として知られ、現在は俳優としても活動しているオラキオさん。2年連続で参加した「さぬき映画祭」ではうどんの奥深い世界に触れ、また香川を訪れる日を心待ちにしているといいます。当時の思い出と、香川の気になるグルメを語っていただきました。

一度目は盛り上げ役、二度目は俳優としてさぬき映画祭へ

― オラキオさんは2017年と2018年のさぬき映画祭に参加されていますが、それが初めての香川だったのでしょうか?

コンビ時代(当時は弾丸ジャッキーとして活動)に、営業で四国にはよく来ていたんです。もうずいぶん前ですが、こんぴらさんに登って、その近くのお店でうどんを食べましたね。いやあ、懐かしい。
そのあと、劇団の仕事で四国に来たときも、高松の屋島にある「わら家」さんの、たらいで食べるうどんをいただきましたよ。東屋みたいな建物で風情があって、出汁がすごく美味しくて。あそこは店内が広々としているし、また家族で訪れたいうどん屋さんの1つです!
 
― では、さぬきうどんはすでに体験されていたのですね。
 
ええ。ただ随分前ですからね。それで、2017年のさぬき映画祭では、当時ディレクターをされていた本広克行さんから「ファンの方をうどん屋に連れて行くバスツアーをするから、盛り上げ役として参加する?」といわれて、もう二つ返事で決めました。「美味しいうどんが食べられるなら、参加しない手はない!」って(笑)。
映画祭に参加されたのはクリエイターさんや俳優さんばかりなのに、自分はバスツアーの盛り上げ役として参加するという不思議な役回りでしたけど。
 
― どうでしたか? 久々に口にしたさぬきうどんは?
 
やっぱり美味しいなあと。今度は家族で来たい! と思いましたね。
僕も奥さんも九州の佐賀県出身で、福岡寄りのやわらかいうどんを食べて育ったんです。子どもたちもそう。だから、家族と香川の美味しいうどんを食べに来られたら最高だろうな、と思っていたら、なんと翌2018年も映画祭に来られることになって。
 
― 映画『亜人』の出演者としてですよね。
 
まあ数秒しか出演シーンがない脇役なんですけどね(笑)。それでも、『亜人』で監督をされていた本広さんから今度は出演者としてオファーをいただいて、2年連続参加が実現したんです。
2018年もうどんツアーはあったんですが、そのときは僕と僕の家族、それと芸人の山本高広さんという組み合わせで、本広さんがプライベートなうどんツアーに連れて行ってくださって。もう感激でしたよ! みんなでうどん屋さんを5件くらい回ったのかな。
朝から晩まで、あんなにうどん尽くしだったのは人生で初めて。家族にも喜んでもらえたし、子どもたちも「美味しい美味しい」と満面の笑みでうどんを食べていましたよ。
 

オラキオ的、記憶に残るうどん屋さん

―本広監督が企画のうどんツアーに二度も参加できるなんて、贅沢だと思います。いくつか、記憶に残っているお店をご紹介いただけますか?

2017年は、善通寺にある「長田in香の香」さんと坂出の「日の出製麺所」さん、あとは国分寺町のうどん「一福」さん。それと綾川町の「山越うどん」さんです。 「山越うどん」さんの、お店の雰囲気も良かったですね。
2018年に行った「谷川米穀店」と、高松の市街地にある「うどんバカ一代」さんは特に印象に残っています。
「谷川米穀店」さんは「なんか、めっちゃディープなお店に来たやん!」とお店の雰囲気から衝撃的でしたし、卵を1つ入れていただくシンプルな釜玉の味といったらもう。うどんツアーでは3店舗回ると聞いていたにもかかわらず、僕はどうしても2杯目が食べたくていただいちゃいました(笑)。



 
「うどんバカ一代」さんでいただいたのは、釜玉にバターが入った名物の「釜バターうどん」。ブラックペッパーを効かせたものが美味しくて、実は家でうどんを作るときも真似しているんですよ。釜揚げにして卵とバターを入れてブラックペッパーをかけて。バターと卵の絡み合いが絶妙で、家族みんな大好きな味になりました。
ちなみにツアーでは「うどんバカ一代」さんは後半戦だったんですが、うちの奥さんがね。「美味しいけどもう食べられない」といって車のなかで休憩していました。あとで「食べればよかった」と後悔していたから、家で食べているバカ一代風うどんで借りを返せたのかと(笑)。
 
― いろんなタイプのうどん屋を堪能されていますね。オラキオさんが活動されている東京でもさぬきうどんは食べられると思いますが、香川という本場で食べてみて、どういう印象を?
 
うどん一杯を200円位で食べられて、トッピングや天ぷらを追加したとしても300円そこらでしょう? 香川で食べるうどんのコスパは、ほかでは真似できないですよね。
東京でもさぬきうどんを食べることはありますが、やっぱり現地で食べる感動には及ばないものです。
ダチョウ倶楽部の寺門ジモンさんとご飯をご一緒させていただくことがあるんですが、ジモンさん美食家なのでよく持論を語ってくださるんですよ。「脳で料理の味は変わる」って。味のよさ、食感のよさというのももちろんあるんですけど、その土地の空気、店の雰囲気でも味は変わるし加えて「香川はうどんが美味しい」っていうイメージが脳に出来上がっているから、より美味しく感じる。まさにその通りだと思いました。
素朴な製麺所でおじさんやおばさんが麺を打っているシーンなんかも、うどんの美味しさをいっそう引き上げてくれますよね。
 

香川のオリーブグルメを食べ尽くしたい!

―お話を聞いていると、本当にうどん尽くしの体験をされたことがわかります。

はい。うどんばかりだったので、次に行ったら、もっと色んなグルメを食べ尽くさなきゃって思いますね。
聞けば、香川にはいろんな「オリーブ◯◯」があるんですよね。「オリーブハマチ」、「オリーブ牛」、「オリーブ豚」とか。僕は元和食の料理人なので、オリーブグルメを集めて料理を作りたいなあと思っています。
 

香川は日本酒も美味しい!

―和食に精通されているということでしたら、日本酒はどうですか? 香川の日本酒は、まさに香川の料理を引き立てるためにあるといっていいほど美味しいんですよ。
 
実は最近、香川の知人の方から、川鶴酒造さん(観音寺市の地酒メーカー)のお酒を2ついただいたんです。僕は日本酒に目がないんですが、どちらも個性的で美味しかったですね。
1つは、「讃岐くらうでぃ」という骨付鳥に合う濁り酒。甘酸っぱくて飲みやすく、あっという間に1本空けてしまいました(笑)。日本酒があまり得意じゃない人にもオススメです。息子が20歳になったら、一緒に飲みたいなあ。
もう1つは、「伊吹島の炙りいりこ酒」というもので、なんと香川の名産である伊吹島いりこが付いているんです。お燗したお酒にこのいりこを入れると、いりこの風味とお酒が相まって心地いいのなんのって! 和食と合わせて飲んだら最高でした。
 

次も俳優として映画祭に出て、3回目のうどんツアーをしたい!

―オラキオさんは芸人としてはもちろん、俳優業にも力を入れられています。次回は脇役ではなく、メインキャストとしてさぬき映画祭に来てください!

もちろんです! 僕、映画も映画祭の雰囲気も大好きなんです(笑)。
前回は1人で電車に乗って会場を回ったんですけど、帰りの電車を間違えて迷子になり、駅員さんのいない無人駅に着いてしまい。「ん? なんか場所が違う? 暗くなる!ヤバい、ヤバい!」と思ってヘルプを求めたのが、いま「香川県住みます芸人」として活躍している梶剛(かじつよし)さん。「梶さん、僕は今ここにいてどうやって帰るか分からないんですけど、どうしたらいいですか?」って泣きそうな顔をしながら電話をしたんです。
 
―よかったですね!頼れる方がいて。
 
本当に助かりました。梶さんから「反対側の路線の電車に乗ってどこそこの駅で降りたら、オラキオの泊まっているホテルの最寄駅まで行けるから。落ち着け」って。そんな赤っ恥もあるので、なおのこと香川はリベンジしたい! 俳優として胸を張って3回目のうどんツアーに行けるよう、仕事を頑張ります!
というわけで、誰か僕に映画のオファーをください(笑)。
 
取材後記)
とにかく楽しそうに、うどんのはしご体験を語ってくれたオラキオさん。お話のなかで何度も「家族」というキーワードが飛び出してきましたが、うどん巡りはオラキオさんのおっしゃる通り、家族にとって最高のエンターテイメントであり最高の家族孝行だと感じました。
これから家族で香川に来られる方、思い切ってうどんだけを楽しむ旅というのも、思い出に残るかもしれませんね。
 
 
プロフィール)
オラキオ(タレント)
1977年佐賀県生まれ。
お笑いコンビ「弾丸ジャッキー」として活躍。インターハイ・国体に出場経験のある元体操選手という経歴を生かし、マニアックな「体操選手のモノマネ」でお茶の間を沸かす。
コンビ解散後はピン芸人のかたわら、それ以前から活動していた役者業にも力を入れ、映画や舞台、CMなど多方面に出演中。元和食の料理人という経歴も持つ。

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