香川旅帖 特別編 観音寺市

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俳優・渡辺徹さんと榊原郁恵さんの長男で、自身も俳優・タレントとして活動する渡辺裕太さん。情報番組のリポーターとして全国を飛び回り、訪れた土地の魅力を肌で感じることが、なによりの楽しみだそう。ご自身と香川との関わりや、訪れた際の思い出について語っていただきました。

「一鶴」の骨付鳥は、渡辺家のクリスマスの定番

― 地方ロケの仕事が多く、四国をたびたび訪れている渡辺さんですが、香川のお気に入りのグルメはなんですか?

ロケで飛び回るようになる以前からなんですが、実は渡辺家のクリスマスの定番は、「一鶴」さんの骨付鳥なんです。
 
 
― それは、またまたどういうきっかけで?
 
最初は、ココリコの遠藤さんが送ってくださったんです。もう10年以上前になるかな。それから、毎年クリスマスは一鶴さんの骨付鳥を通販で頼んで、家族でいただいています。人に差し入れであげることも多いんですよ。一鶴さんには、もう長くご縁がありますね。
 

―  一鶴の骨付鳥は比較的スパイシーで、地元民も「スパイシーで美味しい」といいながら食べている光景をよく目にします。
 
おっしゃる通り、スパイシーで美味しいです! あのパンチのある感じがなんともいい。ガーリックも効いてますよね。「ひなどり」が好きなんですが、クリスマスに食べる機会が多いこともあって、僕にとってはご褒美なんです。「とりめし」もよくいただきますよ。
 

―  一鶴は骨付鳥の発祥になりますが、香川県内には骨付鳥が食べられるお店がたくさんあります。香川の人は骨付鳥の好みの味が各々にあり、好みのお店を選んで行くことが多いようです。
 
そうなんですね! 一鶴さん以外はあまり知らないけれど、地元の人がオススメするお店にも、もっと行ってみたいなあと思います。
 

地元の人しか行かない。食べない。そんな場所を訪れるのが好き

― 渡辺さんはニュースやバラエティ番組に長く関わっていますし、テレビ局内で地域情報を得ることも多いのでは?

はい、本当にそういう機会が多いですね。「今度行くロケ、お昼はここに食べに行くといいですよ」といった情報を、局の方からよくいただきます。僕、地方の伝統的なグルメを食べるのが大好きで。若者はもう食べないけど、お爺ちゃんお婆ちゃんがいまだに食べるような、その地域に古くから伝わるグルメに目がないんです。自然と、僕に集まる情報もマニアックになっていくという(笑)。
あと、温泉に立ち寄るのも鉄板。仕事が終わってまだ飛行機まで時間があると分かったら、ダッシュで温泉に行ったりします。それこそ、地元の人しか行かないような場所に行って、仕事の疲れを癒すのは最高ですね。
 
 
― 地元のマニアックなものというと、香川では何が印象に残っていますか?
 
観音寺にある大黒屋製菓さんの「砂銭(すなぜに)」というお饅頭かなあ。大黒屋さんって、地元密着の和菓子屋さんですよね? いろんな人に「美味しかった」といって紹介していますよ。ほかでは食べられない、とびきり美味しいお菓子だと思います。

仕事で来ているはずなのに、地元民になった気分

― 四国各県をよく訪れていますが、特に香川に感じる印象はどんなものでしょう?

 いろんな場所に行ったからこそ分かることなんですが、ひと口に四国といっても、県民性も文化も、県によってさまざまで。香川って僕にとっては、仕事で来ているはずなのに、地元民の感覚を体験させてくれる場所なんです。香川の方は、県外から来た僕らに対して、温かく、でも特別扱いをしないような自然な接し方をしていただけます。
― 一番最近だと、いつ香川に来られましたか?

2020年の暮れに撮影で香川を訪れて、綾川にある「岡製麺所」さんへうどんを食べに行きました。値段はリーズナブルだし、もちろん美味しいんですが、香川でうどんを食べるたびにいつも感じるのが、うどんが生活と密着しているところ。
タオルを頭に巻いたおじさんが、仕事着のままうどん屋に入ってきて、サッと1杯食べて出ていく感じ。ああいう生活に密着した文化を、まるで地元民に混じったような感覚で味わえるのが醍醐味ですね。
 

香川に来たら、3食うどんを食べるツワモノです(笑)

― 仕事で来られる機会がほとんどということで、滞在できる時間が短いとお聞きしました。
 
そうなんですよ! 本当はもっとゆっくりしたいのに(苦笑)。地元の人しか行かないようなお店に行って、しっぽりお酒でも飲みたいところなんですが。とはいえ、時間がないなりに楽しくやってますよ。
 

― といいますと、どんな楽しみ方でしょう?
 
たとえば、いつだったか香川に前乗りで来たときは、その日の夜、お酒を飲んだシメにうどんを食べて、翌日のお昼、仕事の合間にサクッとうどんを食べに行って、帰りに高松空港に向かう直前で、また違ううどん屋に行って食べて。24時間も滞在していかなったんですけど、3食とも全然味が違うし、さぬきうどんはやっぱり奥が深いなあと感じました。
香川に入った日に食べたシメのうどんは、釜玉だったんです。地元の方が「シメなら釜玉だよ」って教えてくださって。なるほど、うどんにも時と場合に合った食べ方があるんだな、と。
 

― 24時間ない中で3食とは、かなりのツワモノですね。
 
ええ、自分でもそう思いました(笑)。話は戻るんですが、やっぱりうどん屋さんって、どこに行っても生活に溶け込んだ感じがあって。安いし早いし美味いし地元の食文化を感じられるしで、うどん屋さんはいつ行っても楽しいですね。
 

― お酒のシメにうどんというのも、なかなか貴重な体験をされていますね。夜開いているうどん屋って、実は香川は少ないので。
 
今までにも、夜うどんを食べる機会はありましたよ。確か高松だったかな。仕事終わりで飲んでいたとき、ほろ酔い顔のサラリーマンたちが「シメのうどんは絶対あそこだ」なんて話しているもんだから、自分も行ってみたりしました。繁華街にあるうどん屋さんの雰囲気も、また独特ですよね。
そのときは骨付鳥を食べたあとで結構お腹いっぱいだんたんですが、ペロっと食べられて自分でも驚きましたよ。
 

― うどんがお好きなのが伝わってきます。
 
あと、こんぴらさんの麓にある「中野うどん学校」さんで、うどん打ち体験をしたこともありますよ。女性の先生が、すごく話が軽快で面白くて、楽しみながらうどんを打ったなあ。おもてなしも丁寧でしたし、とても印象に残っていますね。
 

小豆島に行って、オリーブオイル尽くしの旅がしたい!

― 瀬戸内の島などはどうですか?

 実は、島にはまだ行ったことがないんです! 瀬戸内の海そのものは大好きなんです。深い青さと力強い感じ。決して荒々しくない、やさしさのようなものを海から感じます。だから、島も体験してみたいんですよ。
 

― 行ってみたい島はどちらですか?

 やっぱり小豆島! 僕は野菜ソムリエの資格も持っている大の野菜好き、料理好きなんです。野菜を食べるときは、基本的にオリーブオイルと塩派。だから、小豆島のオリーブオイルにはとても興味があって。
香川って野菜も美味しいじゃないですか? 香川のブロッコリーやレタスでサラダを作って、オリーブオイルをかけて食べたら…想像するだけで楽しくなります。
 

― 小豆島は食べるのが好き、料理が好きな渡辺さんは思いっきり楽しめると思います。瀬戸内海も、島から見たら格別ですし。

 いいですね。ああ、行ってみたい(笑)。僕、うどんやそうめんなんかもオリーブオイルと醤油で食べたりするんで、本場でそれをやったらどんなに美味しいだろう? ワクワクしますね。
正直、香川にはまだまだ知らないところ、行ったことのない場所がいっぱいなんです。どうしても仕事が先行するので、中途半端になってしまったことも多くて。「中野うどん学校」さんに行ったときは、琴平に来ているのに、スケジュールの都合で金刀比羅宮までお参りに行くことができませんでした。この借りを返すためにも、またゆっくり訪れたいと思います!
【取材後記】
野菜ソムリエの資格を持ち、料理系YouTuberとしても活動されている渡辺さんは、とにかく食への探究心がスゴい! 地元のディープな場所も貪欲に訪れる渡辺さんには、今後もどんどん香川の食を発掘し、日本中に発信していただきたいと感じました。
 
【プロフィール】
渡辺 裕太(わたなべ ゆうた)
1989年東京都生まれ。
東京都町田市を中心に活動する「劇団マチダックス」を主宰するほか、「劇団ポップンマッシュルームチキン野郎」に所属。日本テレビ『news every.』ではリポーター、『所さんの目がテン!』では実験プレゼンターを務め、全国をロケで飛び回る。野菜ソムリエの資格を取得。YouTube『渡辺裕太の野菜ソムリエチャンネル』では、自慢のレシピを公開中。

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