心ほぐれるのんびり島旅 高松市

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高松港から船に乗って約20分で行ける女木島(めぎじま)。
その昔、「鬼が住んでいた」と言い伝えられるミステリアスな島なのですが、実際に行ってみると…
心地よい潮風と、女木島から見える瀬戸内海の美しいブルー。
小さな島内にギュッと見どころが詰まった、何度でも行きたくなる場所でした。今回はそんな女木島の魅力を、お届けしていきます!
今回の目的地の女木島まで運んでくれるのは、高松~女木島~男木島を結ぶ連絡船、めおん号。白と赤の配色が可愛らしくもあり、瀬戸内海の青さによく映えています。乗船前に、記念写真を撮ってもいいですね。
運航は1日6本。今回は午前10時発の便に乗りました。いざ、出発です。
女木島までは約20分。進む船のなかで外の景色を眺めていると、「どんな島旅になるのかな?」と胸が高鳴ります!
  • 木村崇人 「カモメの駐車場」

    木村崇人 「カモメの駐車場」

  • 木村崇人「カモメの駐車場」

    木村崇人「カモメの駐車場」

女木港に到着しました。気持ちのいい潮風を感じ、「ああ、島にやって来たんだ」と実感できます。
防波堤では、カモメのオブジェが風に揺られています。こちらは「カモメの駐車場」という瀬戸内国際芸術祭の作品で、防波堤沿いに約300羽が並んでいるそう。風向きが変われば、みんな一斉に向きを変えます。なんだか微笑ましいな。
※例年、12月から3月の冬季には展示していません。
  • 禿鷹墳上「20世紀の回想」

    禿鷹墳上「20世紀の回想」

こちらも防波堤沿いにある瀬戸内国際芸術祭の作品「20世紀の回想」。帆をはためかせたグランドピアノが、まるで波の音を奏でているようで、躍動感を感じます。アートと自然の一体感を感じる瞬間。ちょっとピアノを弾く真似をしてみたりして。
島内散策の拠点になる、「高松市鬼ヶ島おにの館」に行きます。ここでは待合所として利用できるほか、レンタサイクルを借りることができます。
今回は電動アシスト付き自転車を選びました。係員さんが「登り道ではこのギアを使ってね。下り坂は急だから、ブレーキに手をかけておいてね」と、電動アシスト自転車の乗り方を丁寧に教えてくれます。
 
鬼ヶ島大洞窟へ続く登り道の入口で、カラフルなペイントアートを見つけました。女木島の散策スポットを壁一面に描いた、鬼ヶ島おさんぽマップです。島内に何があるかわかるので、これは重宝しますね。写真を撮っておいてもいいかも。
傾斜のある坂道ですが、電動アシスト付き自転車のおかげでスイスイ!開けた場所からは瀬戸内海の海と島々を目にすることができて、なんとも爽快です。集落越しにのぞむ海と、遠くに見える高松市街の景色は感動ものです。
鬼ヶ島大洞窟の手前にある休憩所で、自転車を停めましょう。洞窟へ至る石段の上から、巨大な鬼の像が見えます。堂々とした表情…! 「ようこそ」と出迎えてくれているのでしょうか?
洞窟に入っていきます。ここ鬼ヶ島大洞窟は桃太郎伝説の鬼が住んでいたとされている場所。人の手で作られたといわれていて、なんとできたのは紀元前100年頃といわれています。小探検気分で、足を踏み入れて行きましょう。
入口が低いので、頭に気をつけて。入ったとたん、ヒンヤリとします。洞窟内は夏でも15℃程度なので、気温の高いシーズンでも、羽織れるものを1枚持っておくといいですね。


 
  • オニノコプロダクション「オニノコ瓦プロジェクト2」

    オニノコプロダクション「オニノコ瓦プロジェクト2」

中は広々としており、まるで迷路のよう。いたるところに鬼の顔をした瓦がありますが、これは「オニノコ瓦」と呼ばれるもので、香川県内の中学生約3,000人が手がけたアート作品なのです。1枚1枚違う表情をしていて、思わず魅入ってしまいます。
洞窟内には鬼たちの像がいくつもあります。鬼と聞くと怖そうなイメージですが、この洞窟内の鬼たちは多くが楽しげな顔をしており、「本当に鬼がいたら、みんなで楽しく暮らしているんだろうなあ」と想像をかき立てられます。
桃太郎伝説では鬼は退治されてしまうわけですが、「本当に鬼たちは悪者だったのかな」なんて、疑ってしまいますね。それほど、鬼の生活にどっぷり浸れる空間でした。
鬼ヶ島大洞窟を出たら、そのまま山頂にある「鷲ヶ峰(わしがみね)展望台」へ向かいます。およそ5分の道のり。この道中も木々の隙間から海が見えます。うす暗い洞窟にいただけに、いっそう美しく目に映りますね。
今回の島旅のハイライト、鷲ヶ峰展望台に到着です。場所は標高188m。山頂からは、瀬戸内の景色を、360度一望することができます。屋島から高松港、五色台、そして直島や小豆島まで見渡せるロケーションは最高です。やっぱり、女木島まで来たらこの絶景を見ないともったいない!
さて、今度は海岸の方まで下って行きたいと思います。途中で腹ごしらえもしたいところ。
登ってきた道をそのまま自転車で下るわけですが、下り坂はけっこうスピードが出るので気をつけて。常に指をブレーキにかけておくと安心ですよ。下りの景色は風を存分に感じられて、なんと清々しいこと! 景色も美しいです。
途中の住吉神社で、休憩も兼ねてお参り。海の神様として、漁業、航海関係者に深く信仰されている神社です。とても静かな場所で落ち着けます。
頂上から10分ほどで、山を下り切ることができます。下ってそのまま、集落のなかにある飲食店「鬼の台所」へやって来ました。いかにも街の食堂という趣きで、飾らない感じに親しみを覚えます。
鬼の台所の名物は、鬼の顔を模したその名も「鬼うどん」。わかめが鬼の髪、ちくわが角、卵焼きで目を作ってかまぼこが口になっています。メニューはこのほかにも、女木島産の野菜を使った「女木島野菜カレー」、「完熟トマトと牛肉のカレーパン」などがあります。山頂からここまでの間には飲食店がないので、先にお昼をどうするかを決めておくといいですね。
腹ごしらえをしたら、さらに2〜3分ほど自転車で走って海岸沿いへ。女木海水浴場(弓ヶ浜)のきれいな曲線を歩いていくと、その真ん中に上から見ると鬼の角の形をした石の突堤広場があります。弓形をした岬は通称「恋人岬」といわれている場所で、遠くまで見渡せる海と相まってとても絵になります。
男木島から来るめおん号が、海岸近くを通るのが見えます。思わず写真を撮りたくなる瞬間です。なんともロマンチックな砂浜! 女木島に来るなら、絶対に外せないポイントですね。
 
続いて、海岸沿いにある「女木島ゲストハウス&カフェMegino(メギノ)」に立ち寄りました。同店は、2019年の瀬戸内国際芸術祭のタイミングに合わせてオープンしました。店内にはカウンターとテーブル、外にはビーチが目と鼻の先にある絶景テラス。島のゆったりした時間を感じるにはもってこいの場所です。
栃木県から移住してきたという店主の目加田さんは、「歩き遍路でめぐった瀬戸内の景色に魅力を感じて。いろんな島に行ったんですけど、特に女木島の飾らない雰囲気が肌に合ったんです」と、移住を決めた理由を語ります。
お店で料理を振る舞うのは、東ドイツ出身の旦那さん、トトさん。人気のトマトソースピザをいただきました。薄生地タイプのピザは耳がサクサクで、シンプルながらトマトソースの芳醇な酸味と甘さに大満足です。3日前に予約をすると、外にあるピザ釜を使った炭火焼きピザも味わえるそうです。こちらも機会があれば、ぜひ食べてみたい!
同店が運営しているゲストハウスは全部で3部屋あり、2階の2部屋は窓辺で海を眺めることができ、優しいさざ波の音が聞こえてきます。1階の1部屋は山側で、3名まで泊まることができます。
最後に港付近に戻って来ました。しっかり目にしておきたかったのが、「オーテ」と呼ばれる石垣。女木島には冬になると「オトシ」と呼ばれる冬の強風から島の集落を守るために築かれたそうです。近寄って見てみると、3〜4メートルほどのガッシリした作りであることが分かります。オーテが巡らされた路地を歩いていると、古くからの人々の営みを感じとることができますね。
 
 
「Megino」店主の目加田さんが語っていた通り、「飾らない雰囲気」が素敵な女木島。今回は約5時間の滞在でしたが、高松へ戻る航路のなかで、また女木島に来たいな、と素直に思えました。
あなたもぜひ、女木島を訪れてみてください。高松港から約20分で来られる、秘密の楽園のような場所へ。
雌雄島(しゆうじま)海運株式会社
電話番号 087-821-7912
http://meon.co.jp/
運賃(高松-女木島)
片道 大人370円、小人190円
往復 大人740円、小人380円
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高松市鬼ヶ島おにの館
開館時間 8:00~17:20
年中無休
住所 香川県高松市女木町15番地22
電話番号 087-873-0728
https://oninoyakata.mystrikingly.com/#_1
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レンタサイクル(電動アシスト付)
1台 1000円/ 1日
17:00頃までに返却
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鬼ヶ島大洞窟
住所 香川県高松市女木町235
営業時間 8:30〜17:00(入場は16:30まで)
年中無休
入洞料
大人(高校生以上) 600円
小人(小・中学生) 300円
65歳以上      500円
電話番号 087-840-9055(鬼ケ島観光協会)
http://www.onigasima.jp/publics/index/27/
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鬼の台所
住所 香川県高松市女木町62-1
営業時間 10:30〜14:45
土曜日・日曜日・祝日のみ営業
電話番号 090-5277-8015
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女木島ゲストハウス&カフェ Megino(メギノ)
住所 香川県高松市女木町453番地1-2
営業時間 11:00-15:00(カフェ)
定休日 木曜日、金曜日(夏季をのぞく)
http://megijima-megino.com/

 
 

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