土庄町

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穏やかな海と銀白色の葉が揺れるオリーブ畑、そして美しい山々。
四国や本州からも程よい距離に位置する小豆島は、これまで様々な映画やドラマの撮影場所として選ばれてきました。
今回はそんな数々の作品を思い出しながら、撮影場所を巡る旅へと出発!!
小豆島・土庄港を出発し、車でおおよそ7分。まずは戸形崎(とがたさき)へ。
戸形崎には、海辺に建てられた旧戸形小学校があり、その佇まいはどこか懐かしさと時の流れを物語っています。
ここでは、映画「八日目の蝉」(2011年公開)や映画「8年越しの花嫁 奇跡の実話」(2017年公開)など、多くの作品の重要なシーンで使われてきました。
特に、映画「8年越しの花嫁 奇跡の実話」では、映画のクライマックスに使用されたこともあり、その感動的なシーンは今でも思い出すだけで涙涙…。
グラウンドには自由に入ることが出来るので、実際に足を踏み入れて映画のワンシーンに浸ってみるのも良いかもしれません。
それにしても、こんなに海が近くにある学校、通っていた子供たちがうらやましいですね!
ちなみに、戸形崎の沖には、毎年こどもの日に合わせて4月上旬から5月初旬まで地元の方が鯉のぼりを揚げており、海の上を泳ぐその姿は風物詩となっています。
戸形崎を後に、車を走らせること約15分の池田港周辺へ。池田港そのものも撮影に使われたことがありますが、今回は池田港からもう少し先へ行ってみたいと思います。
池田港を過ぎて車で5分ほど走ると、ちょっと不思議な場所が見えてきます。それがこちら、池田の桟敷(国指定重要有形民俗文化財・日本遺産)です。
実は、これは毎年10月に行われる秋祭りの見物席。自然の地形を利用して石を野面積みにした桟敷は現在でも使われています。ここでは、ドラマ「Nのために」(2014年放送)、映画「Arc アーク」(2021年公開)などの撮影で使われました。
特に「Nのために」では秋祭りのシーンが撮影されましたが、およそ300名のエキストラほか、多くの地元の方々の協力により、本番さながらの秋祭りが再現されるなど、大掛かりな撮影が行われたんだとか。
今年は残念ながら秋祭りは中止となりましたが、熱気溢れる秋祭りはぜひ一度見てもらいたいです。
 
そのまま桟敷に車を停めて、桟敷の上の方へ上がっていきましょう。
桟敷の上からの景色も絶景!ここは映画「Arc アーク」で使用された場所です。
ここは家族が集まる重要なシーンで…とあまり多くは内容をご紹介できませんが、映画ではモノクロで撮影されていて、とても素敵な映像でした。そんな桟敷の一番上から見渡す景色はこんな感じ。
池田湾が目の前にひらけ、行き交う船を見ることができます。夕日もまた絶景です。
さて、その桟敷の一番上から坂道が続いているので、さらに登っていきましょう。
5分ほど上がると、桜の名所である城山公園(しろやまこうえん)にたどり着きます。
桜の名所である城山桜公園。様々な作品で登場している城山桜公園ですが、中でも不朽の名作といわれる、映画「二十四の瞳」(1954年公開)があります。同作で主役を演じられた高峰秀子さんの後にも、田中裕子さん、黒木瞳さん、松下奈緒さんが主役を務められ何度もリメイクされてきた名作です。
城山桜公園では、高峰秀子さんが演じる主人公の大石先生と12人の子供たちが、楽しそうに桜の木の下で電車ごっこをするシーンが撮影されました。
今でも島内屈指の桜の名所として、桜の季節には多くの方が花見に訪れています。

また、ドラマ「Nのために」で何度も登場する展望台もこの場所に。
主人公たちが物語のキーとなる将棋を打つ場面はこちらで撮影されました。
とってものんびりした場所なので、実際に将棋を持参して、ドラマの場面さながらに写真を撮っていく人もいるそうですよ。
眼下に広がる美しい景色は一見の価値ありです。


 
車に戻って、次は「道の駅 小豆島オリーブ公園」へ行ってみましょう。
道の駅小豆島オリーブ公園といえば、映画「魔女の宅急便」(2014年公開)ですね!
主人公である魔女の少女キキは、13歳になったら魔女の修行のためよその町に移り住み独り立ちを目指します。そこでいろんな人々と出会い…という誰もが知っているお話。

道の駅小豆島オリーブ公園では、映画で使用された「グーチョキパン屋」のロケセットがそのまま、ハンドメイドの雑貨などを取り扱う「雑貨コリコ」としてオープンしています。
店内は可愛らしい雰囲気が残ったまま、オリーブ関連の雑貨などを販売していますよ。
また、オリーブ公園といえば、真っ白な「ギリシャ風車」。空の青とのコントラストが美しい。ここは地中海?と思わず感じてしまうような、絵になる景色が広がっています。
 
園内のオリーブ記念館では、「魔法のほうき」を貸し出しています。
魔法のほうきを使って何をするかというと、空に向かってジャンプ!!
するとどうでしょうか、まるで空を飛んでいるような写真を撮ることができるんです。
どうでしょうか、この跳躍力。カメラ側は連写をして撮るのがポイントだそうです。
主人公のキキの気持ちになって、瀬戸内海をバックに思いっきり飛んでみてくださいね。
ここまでは海沿いのロケ地を巡ってきましたが、最後は山間部へ向かってみましょう。
海と山が近いのも、島ならではの良さですね。
先ほどの小豆島オリーブ公園から、車でおおよそ30分の寒霞渓(かんかけい)山頂へ。
その山頂から歩いて5分ほどの場所にあるのが鷹取(たかとり)展望台です。
ここでは、映画「八日目の蝉」で、主人公が連れてきた子供(実際には自身の子供ではない)と、この場所で暮らしていこうと決心する重要なシーンが撮影されています。
このシーンでは、主人公が「きれいなものを全部見よう」と伝える場面があります。海も山も街も全てが美しく、そして儚く見えていたのかもしれません。
夏の新緑、秋の紅葉と表情を変える寒霞渓が見渡せる鷹取展望台。ぜひ作品を思い浮かべながら、その絶景を楽しんでみてくださいね。

まだまだ小豆島にはたくさんの素敵なロケ地があります。
・・・が、今回のご紹介はここまで。
景色、文化、そしてそこに暮らす人々。
小豆島の「きれいなもの」が、作品を通して皆様の心に伝われば嬉しいです。

 
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①戸形崎(旧戸形小学校)
香川県小豆郡土庄町甲3417
◆土庄港より車で約7分
※鯉のぼりは毎年4月上旬から5月初旬
 
②池田の桟敷
香川県小豆郡小豆島町池田
◆池田港より車で約5分
 
③城山桜公園
香川県小豆郡小豆島町池田
◆池田港より車で約10分
 
④道の駅 小豆島オリーブ公園
香川県小豆郡小豆島町西村1941-1
◆池田港より車で約10分
営業時間:8:30~17:00
お問合せ:0879-82-2200
 
⑤鷹取展望台
香川県小豆郡小豆島町神懸通
◆寒霞渓ロープウェイ山頂駅より徒歩5分
 

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