知られざる絶景 三木町

三木 嶽山(だけやま)・太古の森

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"天空の鳥居"といえば香川県の西部にある観音寺市の高屋神社が有名ですが、実は他にも山上に鳥居が建つ山があります。新さぬき百景にも指定されている三木町の嶽山(だけやま)です。標高は204mと低いものの、急な岩場のある登山道は迫力があり頂上からは360度のパノラマを望むことができます。近くにある公園・太古の森ではメタセコイアが色づいているとも聞き、あわせて見に行ってきました。
嶽山へは高松市街から車で南東に約40分。周回コースも含め、いくつか登山道がありますが、今回は最短のコースを登ってみました。嶽山のすぐ北側にある道を進むと「嶽山登山口」の看板が。そのまま看板の通りに200mほど直進すると駐車場(数台程度)と「登山口」の看板が再び出てくるので、この駐車場に車を停めます。
登山道は分かりやすく整備されていますが、もろい岩場が続くため動きやすい服装と登山靴は必須。手袋もあると安心です。また、途中からはかなりの急斜面になるため注意が必要です。
登り始めて5分ほどで、足下が砂っぽい斜面になってきます。
尾根沿いを歩くので視界は良好。色々な樹々が生い茂っています。少しずつ色づいている木もありました。
登り始めから10分ほどでいよいよ岩場に到着。
ここからは鎖が設置されているので、不安な場合にはその鎖を頼りに登っていきます。角ばった岩がゴロゴロと転がっています。滑らないように慎重に進んでいきました。
登り始めから30分弱、頂上が近いのか空が開けてきました。ここまで来るともうすぐです。
いよいよ頂上に到着です。
ダイナミックな光景に驚き!樹々もまばらで高山に来たような雰囲気です。頂上には鳥居と、祠が2つあります。
頂上からの景色は抜群。独立峰(一つだけの山で、連なっていないもの)なので、ぐるりと一周景色を楽しめます。
北を向くと屋島や高松市街まで一望でき、天気のいいときには瀬戸内海や対岸の岡山県まで見ることができます。
ところどころに見える紅葉やすがすがしい風など、秋らしさを満喫。思う存分景色を堪能した後、元来た道を戻りました。


下りの岩場は滑りやすいのでとりわけ注意が必要。ゆっくりと降りていきます。
休憩を除くと往復で1時間ほど。景色のいい登山を気軽に楽しめるのも香川県の魅力の一つです。


続いて向かったのは「太古の森」という公園。園内には2700本のメタセコイアが植えられており、秋になると美しく色づきます。メタセコイアは100万年前に恐竜と同時期に絶滅したと考えられていたのですが、その後三木町出身の三木茂博士が新種の植物の化石を発見し、メタセコイアと命名し、論文を発表。その後絶滅したと考えられていたメタセコイアが中国四川省で生き残っていたことが発明し、博士の論文の正しさが世界中に知れ渡りました。絶滅説が覆されたのです。メタセコイアは三木町の記念樹にもなっている、まさに町のシンボルツリーです。
太古の森に行くには、嶽山の登山口から車で5分ほど、山の東側に広がっている「三木町総合運動公園」の駐車場に駐車して、山大寺(やまだいじ)池の上の浮橋を通って行くことができます。
また、太古の森のすぐ手前(北東側)にも駐車場があるので、そちらに停めることも可能です。
浮橋からは、先ほど登った嶽山が見えます。嶽山の"嶽"という漢字は「高くて大きい山」「険しい山」という意味。その名の通り険しさを感じられる、猛々しい姿の山です。
浮橋を渡って太古の森に到着しました。
心地よい芝生が広がっていて、散策する家族連れが大勢います。

…と、何やら気になるオブジェが。
よく見ると、なんと恐竜の遊具がありました!この恐竜はディメトロドン。
恐竜がいた太古の時代に生い茂っていたであろうメタセコイアにちなんで園内各所には恐竜のオブジェが設置されており、子どもたちに大人気です。
ティラノサウルスのオブジェがある「記念の丘」には、三木茂博士を称えた記念碑も設置されています。
この大きな木がメタセコイア。
樹々の間から注ぐ木洩れ日が雰囲気満点。
秋の深まりとともに、黄色からオレンジへと色づいていきます。
  • 提供:三木町地域活性課

    提供:三木町地域活性課

恐竜たちもこんな風に紅葉したメタセコイアを見ていたのかな、と想像力が膨らみます。(メタセコイアの紅葉は11月中旬~11月下旬頃)
くつろいだ後は近くにあるカフェへ。
太古の森のすぐ近くにある、広野牧場が運営するVACCA(ヴァッカ)とMUCCA(ムッカ)を訪ねてみました。建物は昔の家屋をリノベーションしたもの。お店の向かいには「森のいちご」のハウスが広がっていて、例年1月~5月にかけてはいちご狩りを楽しむことができます。
VACCAは石窯で焼いた本格的なピザを楽しめるピッツェリア。
MUCCAは牛乳とフルーツをふんだんに使ったジェラートを販売するジェラテリアです。
両店舗のあいだには、広々として気持ちのいいオープン席や芝生が広がっています。
この日は天気がよかったので外で食べることにしました。
今回はお店おすすめのマルゲリータをセットで注文してみることに。
ピザの上には牧場産の新鮮な牛乳を使った自家製モッツァレラチーズがたっぷりと乗っています。
酸味のあるトマトソースと相性抜群で、牛乳そのもののフレッシュな風味を味わえるチーズです。
サラダの上に乗っているのはリコッタチーズ。
スタッフの方曰く、リコッタとはイタリア語での「2度煮る」が語源になっていて、モッツァレラチーズを作るときに出てくる上澄みの液体(ホエー)をさらに再加熱することでできあがるんだそう。現在、工房ではモッツァレラ、リコッタ、ゴーダの3種を作っています。
さっぱりとしたチーズが野菜のみずみずしさを引き立てます。サラダには、季節によって自家栽培の野菜が使われることも。

特にアスパラガスの栽培には力を入れていて、「さぬきのめざめ」という香川県オリジナル品種を栽培しています。
農場でたい肥として使われるのは、牧場から出た牛たちの糞。牧場や農場で生まれた農産物や生乳を加工し、お店でおいしく食べてもらうというサイクルができあがっています。
牛乳は68℃という低温で30分間殺菌することで、風味が残りやすくなるんだそう。飲んでみると、あっさりとした中に新鮮な牛乳本来の香りを感じ、後味にはしっかりとコクのある牛乳でした。


店内で食事をする場合は2階へ。もともとは農作業用の納屋だったとのことで、どこか落ち着く雰囲気です。
VACCAでピザを味わった後はMUCCAへ。ここは母屋にあたる建物だったそうで、吹き抜けの広がる開放的な空間が特徴。両店ともに、この地域で増えてきた空き家を生まれ変わらせ、活気を生み出していきたいという広野牧場オーナーの思いを反映しています。
お店のイチ押しジェラートはやはりミルク。夕暮れ時に絞って12時間熟成し、うまみを多く含んだ生乳「サンセットミルク®」使用しています。牛乳そのものを飲んでいるようなフレッシュさがたまりません。
いちごとチョコレートも人気のフレーバー。
いちごは、加工に向いた女峰という品種を三木町内から取り寄せています。甘酸っぱくさわやかで、ミルクとも相性が良さそうです。チョコレートはカカオが香る風味豊かな一品。なめらかで濃厚な口当たりです。
ちなみにピザとジェラートは共に持ち帰りや発送が可能。お土産にもぴったりです。

登山・散策・グルメをコンパクトに楽しめる三木町の旅。
心地よい秋の気候のもと、心からリフレッシュできる一日となりました。
三木町地域活性課によれば、メタセコイアの見ごろは11月中旬~下旬とのこと。ぜひまた見に行きたいと思います。
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嶽山
住所 香川県木田郡三木町氷上
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太古の森
住所 香川県木田郡三木町上高岡2547-1(三木町総合運動公園・月曜日休館)
電話番号 087-899-1155(三木町総合運動公園)
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森のピッツェリアVACCA(ヴァッカ)
営業時間 9:00-17:00(ピザメニュー 11:00-L.O.17:00/イートイン L.O.15:00)
定休日 水曜日
住所 香川県木田郡三木町上高岡1611
電話番号 087-899-8899

森のジェラテリアMUCCA(ムッカ)
営業時間 11:00-17:30
定休日 水曜日
住所 香川県木田郡三木町上高岡1613
電話番号 087-899-1530
 

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