心ほぐれるのんびり島旅 土庄町

小豆島・土庄迷路のまち1

  • line
小豆島の玄関口のひとつ、土庄港。港から歩いて約20分の土庄本町は、入り組んだ路地が特徴的で「迷路のまち」と呼ばれています。広い小豆島の中でも、徒歩圏内に見どころが集まったこのエリアを散策してみることにしました。
まず最初に向かったのは西光寺。八十八ヶ所霊場といえば四国が有名ですが、実は小豆島にも八十八ヶ所霊場があります。88ヶ所に奥の院6ヶ所を含めた94ヶ所が公認霊場となっており、「小豆島八十八ヶ所霊場」として親しまれています。そのうちの58番札所にあたる西光寺へは、土庄港から歩いて25分ほど。赤い三重塔は、迷路のような町の目印にもなります。
西光寺から歩いてすぐのところに点在する「妖怪美術館」。明治時代の呉服屋の蔵や倉庫を改装した4つ(2022年7月現在)の館をめぐって鑑賞します。町を探検しながら色々な妖怪に出会えるとあって、入る前から楽しみです。
さっそく、遊び体験予約アソビュー!のサイトでチケット購入を済ませてから、受付で。地図を入手し、動画で観賞方法の案内を確認したら美術館めぐりに出発。時間帯別の入場者制限をしたり、接触を避けた案内などの対策をしているので安心です。
妖怪美術館の1号館では、日本で妖怪が生まれたわけを紐解いていく展示があり、その奥には公募で集められたという天狗や河童といった昔なじみの伝説的な妖怪たちが並んでいます。
順路に沿って展示室を出ると、鉄の柵のあるテラスに出ます。この柵は、県内在住の鉄工作家の手によるもの。よく見ると、魚やオリーブといった小豆島の風物が表現されています。鉄の塔を降りると、妖怪美術館の館長と造形師がつくった、小豆島に伝わるというカワウソの妖怪が!
妖怪美術館の2号館はこちら。古い醤油屋の倉庫を改装した内部にいるのは…
こんな巨大な妖怪です!気づくと妖怪の中に入ってしまっている…というこの作品。その真相は、ぜひ現地で確かめてみてください。
オーディオガイドを聞くと、ただ歩いたり見たりしただけでは分からない、妖怪にまつわるエピソードを聞きながら美術館めぐりを堪能することができ、より妖怪ワールドに没入できます。
妖怪美術館の3号館はこの建物。元は雑貨店と活版印刷の工場だったそうで、昭和の面影が残っています。
中にはユーモラスな妖怪が。そもそも妖怪は、強大な悪の存在ではなく、人の行動を戒めたり、ちょっといたずらをしたり、世の中を風刺したりするような存在。だからこそ身近に感じられるのかもしれません。
例えばこちらは、電車の中で無表情にスマホばかり見ている現代人を風刺した妖怪。
こうした妖怪という存在は日本独特の文化で、英語に翻訳するのは難しいそう。スタッフの方は、「YOKAI」という単語と概念が世界中に広まってほしい、と話していました。
続いて向かった4号館は、もともと庄屋の家だったというだけあり中庭のある大きな家。その2階に作品があります。
怪しいお札の貼られた階段と廊下を進むと、そこに広がるのは真っ暗闇の暗闇。…と思いきや、寝転がってよく目を凝らすと「あるもの」が見えてきます。
なんと、天井に無数の目が!
暗闇に目が慣れてくると、もっと多くの妖怪が見えてきます。邪気を吸い取ってくれるという妖怪と向き合い、静かに向き合うことでだんだん心が落ち着くのを感じました。
 
なんとなく心がスッキリしたあとは、外にある「チョーケシ」という妖怪のところへ。帳消しにしたいことを書いて絵馬を書けば、この妖怪がなかったことにしてくれるそうです。
妖怪の世界をたっぷりと楽しめる妖怪美術館は、全部ゆっくりと回ると半日ぐらいは過ごせそうです。
最後に、美術館に併設されているミュージアムショップとドリンクが楽しめる「妖怪bar」にも立ち寄ってみました。
ミュージアムショップでは小豆島の特産品である醤油やそうめんやオリーブオイルをはじめ、妖怪Tシャツやステッカーなどユニークなお土産も手に入ります。
 
続いて「妖怪bar」へ。
いかにもあやしい光を放つ「妖怪bar」は朝9時から夜10時まで営業しています。
妖怪barのオススメは「妖怪お札カクテル!」
「滅茶爽快(ゆずソーダ)」「過失精算(さくらソーダ)」「心身軽量(ももソーダ)」「邪思消滅(ラズベリーソーダ)※ノンアルコール」など、なにやらモヤモヤを解消してくれそうなユニークなシールがおまけについてきます。
他にもサングリア、ハイボール、小豆島の日本酒m小豆島ビールや、コーヒー、紅茶などのソフトドリンクも充実しているのでファミリーでもぜひ!

また、お土産には、小豆島の特産品であるオリーブオイル、醤油、そうめんも揃っているので、妖怪のTシャツやステッカーなどといっしょに選ぶのが楽しいです。

妖怪美術館では、1年に1回ほど企画展を行っているほか、2020年7月からは18時以降の夜間営業もされています。
 
妖怪美術館の近隣には、折り鶴アーティスト・小野川直樹氏の常設美術館や、和菓子店や飲食店が点在しています。次の島旅はぜひ一泊して、ゆっくりとまち歩きを楽しんでみたいと思います。
 
-----------
妖怪美術館
住所   香川県小豆郡土庄町甲398
休館日  水曜日(祝日及び瀬戸内国際芸術祭会期中は営業)
電話番号 0879-62-0221
入館料(4館鑑賞) 大人2,900円・中高生1,450円・小学生以下無料
営業時間 9:00~22:00※木曜日のみ14:00~22:00(入館受付21:00まで)
※チケットは日時指定制のオンライン販売(割引あり)。詳細は公式サイトをご確認ください。
※割引なしの当日券も受付で購入可。

http://meipam.net/

同じテーマの記事

当サイトでは、利便性の向上と利用状況の解析、広告配信のためにCookieを使用しています。サイトを閲覧いただく際には、Cookieの使用に同意いただく必要があります。詳細はクッキーポリシーをご確認ください。

同意する